(03/19)

3月19日 金曜日
アブサイードさんの友人、Jさんのアパートを訪ね、酸素吸入器を届ける。パレスチナ人のJさんは2年ほど前から呼吸器を患っていて、酸素吸入器を使っていたのだが、これまで使っていたものは大人が二人がかりでようやく持ち運べるような巨大なボンベ式のもので、しかも毎日ボンベを交換しなければならなかった。とてもではないが奥さん一人で運べるものではないので、いつも近所の方や親族の方々が手伝ってくれていたそうだ。そこで以前からボンベ交換の必要のない最新式の酸素吸入器を届けられないかとJVCの原さんとも話し合ってきた。今では50ドル以内で買えるのだが、戦前は経済制裁のせいでなかなか手に入らないものだったという。

ニューバグダッド地区にあるこのアパートにJさんが奥さんのSさんと二人で引越してきたのは6日前。その前まではハイファクラブのパレスチナキャンプでテント暮らしをしていた。Jさんは戦後すぐにアパートを追い出され、テント暮らしを始めてからは心臓も患うようになってしまったという。UNHCR経由の支援でようやくアパートに越してこられたものの、年間家賃1800ドル契約だけの支援なので一年後はどうなるかわからない。ちなみにJさんのように待つことができずに、とにかくテントを出たいという家族には600ドルだけが支給されるということだ。

Jさんは働くことが出来ないので、戦前から続いている配給の食糧と親族からの支援だけが頼りだという。イラクのパレスチナ人といってもさまざまで、アパートから追い出されても海外の親族からの支援だけで賄える家族もいれば、Jさんのようにテント生活を余儀なくさせられる家族もいる。

スーク・サライでアルアマルとアルヌーア用の備品等を購入し、午後は画家のハニさんの家で日本でのイラク・アート展覧会案について打ち合わせ。レストランではめったに食べられないというイラクの家庭料理ドルマをご馳走になる。感動的なうまさであった。

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