(03/01)

3月1日 月曜日
サラマッド復活。麗奈さんは起き上がれなかったが、ヘワードギャラリーでの昼食に呼ばれていたので行ってみた。ギャラリーの裏庭でカッシムさんが体長はゆうに60cmはある魚の腹部中央に豪快にナイフを入れて開く。チグリス川で獲れたグッタンという鯉に似た魚だ。円形の鉄炉の中央に薪をくべ、外周に垂直に立てられた棒に魚を突き刺し、開いた面を直接火にかけないよう遠火でじっくり時間をかけて焼く。アラックというナツメヤシのお酒がふるまわれ、ハニさんをはじめ芸術家の仲間が次々に集まってくる。ハムラホテルで毎晩演奏しているピアニスト、セミル・ピーターさんとBBCの記者も加わって、実に和やかな雰囲気の中昼食を楽しんだ。毎日カバブやチキンで飽きてきていたので、淡白な白身魚の味は格別であった。

午後はウィサムさんのギャラリーに先日撮った写真を届けに行く。麗奈さんが体調を崩したと言ったらお見舞いにとお菓子を買いに行った。ギャラリーの近所でサラマッド用の携帯電話を購入。これからますます忙しくなるのに、事務所兼自宅の電話が機能していないのでは仕事にならないからだ。料金はカード式だが、盗難が非常に多いため盗品を売りに出しているケースがあり、まんまと盗品を買ってしまった挙句には突如サービスが停止されてしまうらしいので、お店は慎重に選んだ。

今日はサラマッドの車の給油日ではないのだが、昨日給油出来ずにもうガス欠寸前だったので無理を言って何とか給油してもらう。昨年12月からのガソリン不足対策として、車のナンバーの末尾が偶数か奇数かで給油できる日が決められているのだ。ちなみにガソリンの公式価格は1リットルで20イラクディナール。現在のレート1ドル約1400イラクディナールで計算して、日本円にすると2円もしない。闇では約5倍から6倍で1リットル100〜125イラクディナール、約8円から10円といったところだろうか。ガソリン不足の原因は、パイプラインが破壊されたとか、スタンドが売り渋って闇に流しているとか密輸しているとか諸説あるが、関税がないため車が近隣諸国から大量に輸入されているために急激に増えた交通量も大きな原因のひとつであろう。戦前はバグダッド市内で約33,000台しかなかったのに、今ではおよそ15倍の500,000台もの車が走っているらしい

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