豊かな過去をたたえる国イラク
本ウェブサイトでも告知していた井上秀俊さんのお話の会「イラクの記憶」(イマジンイラク写真展の関連イベント)に行って来ました。
お話の内容や会のもようは、イマジンイラクに詳しい報告が書かれていますので、そちらでお読みいただくとして。
なんといっても、井上さんのお仕事が本当に素晴らしい!
それは、イラクのテレビと電話と通信網を作ること。
ぜひともイラクの友に話して聞かせます。イラクの人々はわりあい、ふだんから技術者に尊敬の情を深く示します。しかし、それも、全国のテレビと電話の基礎(一部は国際回線も)を築いた人だなんて。
技術者ならではのイラクとの向き合いようが、大変に興味深かったです。
曰く、この事業にとってイラクは世界最悪の気象状況だそうです。
イラクは北部の山々をのぞいて、ほとんど平べったい土地です。
ほんなら電波も楽に飛ばせるのではという素人考えとは逆に、平たいからこそ難しいようです。煙突の煙がすーっと水平にたなびくような無風地帯では空気の層ができてしまい、日本のような各地の山でリレーできるほうが楽だとか。なるほど。
地球は丸いんだーと納得できたともおっしゃっていて。要するにフラットといっても丸みを帯びた大地では一定間隔ごとに中継の塔を建てないと届かなくて、それで地球の丸さを実感できると。
日頃そういったことに疎いわたしは、ただただ感動です。
そして、雷。
「国勢調査です! 国民は家に、外国人は宿にいないと罰しますよ」というお達しのために、バスラからバグダードまで雷雨の500キロメートルを疾走して戻られたとか。
遮るもののない平べったい大地で、視界の限り自由自在に雷が落ちまくり、文字通り落雷に囲まれるという凄まじい現象。
どこまでも、イラクのフラットさに悩まされた井上さんでした。
印象的だったのは、イラクは「星降る国」と表現なさっていたこと。
首都で、いなかで、目にされた満天の星空は忘れることができないのだそうです。
土地柄、イエス・キリスト誕生時の星の物語をうっとりと想起させます。
もう一つはやはり、子どもらの笑顔。
子どもを写したたくさんの写真を示しながら、「今、大人になったこの子達が健在でいてくれるか」と祈るように言葉をつむいでらしたお姿に、聴衆の一人としてわたしもそっと願いました。
昔のイラクをその足で歩かれた井上さんが「現在のイラクの惨状を実感できない」と云われる重みに、わたしもイラクの友達の顔を思い浮かべつつ、イラクの今後を思案する時間となりました。
それにしても、イラク観光旅行に出かけたい!
「イラクは国じゅうが遺跡の宝庫」と幾度も唱える井上さんも、せつに望んでらっしゃいました。
観光について学ぶサラマッドに気張ってもらわなくては。
井上さんによると、イラクという名は「豊かな過去を持つ国」という意味なんだそうです(諸説あり。今度アラビア語で調べておきます)。
そんな素敵な名の国がその本来の意味によって輝きを放てるように、わたし達は応援し続けていこうと改めて胸に誓うことができました。
井上さんのイラク写真は、ウェブサイトでも見ることができます。
「京都写真館」→ http://www002.upp.so-net.ne.jp/e-gallery/
トップページから右下の「世界の国々の写真集」へと進み、イラクへお入りください。
さらなる更新を期待!
そしてそして、イラクと日本の絆の昔語りを追い求めるイマジンイラクのご活動に、イラクにかかわる一人として希望をもらいます。どうもありがとう。
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